こんにちは、きょんです!
10年以上、非正規雇用で働いています。このブログではごきげんに非正規で働くための工夫をご紹介しています。
今回は、「非正規雇用者のidecoの掛金の上限はいくらか?」についてご紹介していきます。
いきなりニッチなテーマですいません💦
最近、同僚から「非正規雇用の人はidecoをいくらまでかけられるの?」と尋ねられることが重なったので、記事を書くことにしました。
「そもそもidecoってなに?」という方はこちらが公式サイトになりますが、個人的には楽天証券の確定拠出年金(ideco)ページの方が分かりやすいと思いますのでご覧ください。個人的には、余剰資金が少しでもあるならば60歳まで掛けられるので少しでも早い内からすることをお勧めします。最低掛け金額(拠出額)は5000円からできます。若手の方は特に!
ちなみに、この記事の最後に、私がidecoについて知識ゼロのときに読んでとても勉強になった本をご紹介しています。こういうのもなんですが、公式サイトを読むよりも分かりやすかったです。まずidecoについて知りたい方は、ご参照ください。
そして、掛け金額の話は「職場で確認すればいいだけじゃないの?」と思われるかもしれません。その通りです。できればそうしていただきたいのですが、職場によっては今でも非正規のideco申請についてよく分かっていないところがあったり、非正規ということで確認しづらいところもあるようです。
実際私の知人は、職場に確認ができないまま申請手続きが終わったので「やった!」と思っていたら、実はもっとたくさん金額を掛けられることができた・・・掛け金額の申請に2~3か月かかった。本来なら上限額めいっぱいかけていればその分積立額も増えてリターンもわずかでも増えていたのでしょうに、それができなかったということです。従って、損をしたといえるでしょう。
そのようなことにならないよう、「非正規雇用者のideco上限額はいくらか?」をできるだけ簡単に解説していきます。
要点は3つです。
1,掛金の上限は自分が何号被保険者かで判断
2,非正規+個人事業主(副業など)の場合は要注意
3,掛金の変更はできるが年1回まで
掛金の上限は自分が第何号被保険者かで判断
idecoの掛け金上限額は「自分が何号被保険者か」によります。
ideco公式ページの「iDeCo(イデコ)の仕組み」に詳しくあります。
リンク先の「iDeCoの掛金には上限(拠出限度額)があります」にある表をご覧ください。
こちらの表にある通り、掛金の上限は正規雇用か非正規雇用かの区別ではありません。自分が第何号被保険者に当てはまるかで区別されます。
加入資格
第1号被保険者
第2号被保険者
第3号被保険者
掛金
月額6.8万円(国民年金基金または国民年金付加保険料との合算)
月額1.2~2.3万円
月額2.3万円
で、これを見てもまだ、「非正規の私はどこ?」となる方もいらっしゃるかもしれません。そこで非正規の働き方の場合の判断基準をざっくりと示すと、
厚生年金を支払っておらず国民年金のみ → 第一号被保険者(月額6.8万円)
厚生年金を支払っている → 第二号被保険者(月額1.2~2.3万円)
扶養家族で働いている → 第三号被保険者(月額2.3万円)
自分が厚生年金を支払っているかどうかは、契約書や給与明細を見ると分かります。給与明細で毎月「厚生年金」の欄に金額が書かれていたら支払っています。
ちなみに厚生年金の加入条件は基本的には以下の5条件を満たしていることです。
1.週の所定労働時間が20時間以上であること
2.賃金月額が月8.8万円以上(年約106万円以上)であること
3.1年以上の使用されることが見込まれること
4.従業員501名以上(厚生年金の被保険者数)の勤務先で働いていること
5.学生でないこと
なお、令和4年10月からは健康保険・厚生年金の適用要件が段階的に緩和されるようですので、今は厚生年金を支払っていない人でも今後支払う(=厚生年金保険に加入できる)人が出てくるかもしれません。そうすると、人によっては今後、第一号被保険者から第二号被保険者になる可能性が出てきます(=月々の掛金が変わります)。詳しくは「日本年金機構」の該当ページをご覧ください。ページ内の「要件早見表」が分かりやすいと思います。
それと、第2号被保険者に該当する場合、さらに条件によって1.2万~2.3万と上限額が変わります。
その条件とは、以下の通りです。
会社に企業年金がない
月額2万3千円
企業型確定拠出年金のみ加入している
月額2万円
企業型確定拠出年金と厚生年金基金、確定給付企業年金に加入している
月額1万2千円
厚生年金基金、確定給付企業年金に加入
月額1万2千円
非正規雇用であれば基本的には「会社に企業年金がない会社員(毎月2.3万円)」に該当するのではないかと思います。これは、会社自体に企業年金があってもご自身が該当者でない場合には「会社に企業年金がない会社員」に該当すると考えられます。身の回りで、非正規雇用で企業年金に加入してるという話を個人的には聞いたことがありませんが念のために職場でご確認ください。企業年金には、企業型確定拠出年金(企業型DC)と確定給付企業年金(DB)、厚生年金基金がありますが、特に企業型DCとDBに加入している場合には上記の表のとおり上限額が1.2~2万円と変わります。
現時点で企業型DCやDBに加入していないならば、毎月2.3万円が上限額ということになります。
ここで注意していただきたいのが、厚生年金を支払っている非正規の方で、公的機関(例:県市区町村の発達センター・教育センター)にお勤めの方は「公務員」には該当しないということです。「会社に企業年金がない会社員」に該当するので月額2.3万円が上限となります。冒頭でご紹介して私の知人は、某自治体で非正規(現在は会計年度任用職員と言いますね)で働いているのですが、当初「公務員」に該当すると思って月額1.2万円で申請したところ、あとから2.3万円だと知って変更するハメになってしまいました。
非正規+個人事業主(副業など)の場合は要注意
第一号被保険者に該当する方、つまり職場で厚生年金を支払っておらず国民年金のみ支払っている方は上限額に注意してください。
結論から言うと、第一号被保険者の方の上限額6.8万円は「国民年金基金」との合算額となります。
従って、すでに「国民年金基金」に加入されている方は、6.8万円から毎月の掛け金額を差し引かなければなりません。
国民年金基金とは、非常にざっくり言うと、毎月一定額を掛けて、将来の年金を増額するものです。国民年金しか払っていなかった人は、厚生年金や企業年金に加入している人(正社員など)よりも将来もらえる年金がずっと少ないんですね。その格差を是正するためのものでもあります。詳しくは「国民年金基金連合」の公式ページに詳しく載っています。
掛け金額の変更はできるが年1回まで
掛け金の変更はどうするか?上限額が定められているからと言って、目一杯掛けないといけない訳ではありません。第一号被保険者の6.8万円を毎月は、非正規だとなかなか厳しいかもしれません(私は無理です💦)。そして、途中で掛け金を変更したくなることもあろうかと思います。
変更したいときはどうするか?公式ページによれば、
掛金額の変更は、1年(12月分の掛金から翌年11月分の掛金(実際の納付月は1月〜12月))に1回、可能です。
変更は年1回までということですね。利用されている証券会社などで変更届が可能です。私の知人が一度掛金を変更したときには、4月に申請して、変更されたのが6月だったので2カ月はかかりました。手続きにかかる時間は証券会社によりますが、ある程度かかると思っておく方がよいかもしれません。ちなみに楽天証券では、現在(2022.4時点)で1.5~2.5か月かかっていたうようです。
おそらくidecoについては頻繁に掛け金を変更することは多くはないかと思いますが、変更は年1回しかできませんので、年間の拠出額を踏まえたライフプランニングを計画したうえで行う方が賢明かと思います。途中でお金がなくなるなんてことがあっては困りますからね💦
ということで、今日のお話は、
1,掛金の上限は自分が何号被保険者かで判断
2,非正規+自営業(個人事業主)の場合は要注意
3,掛金の変更はできるが年1回まで
の3点でした。
ちなみにidecoについて私が知識ゼロのときに勉強したのが、このブログでは何度かご紹介している山崎元さんのこちらの本です。 専門用語がなく分かりやすく、しかし知識ゼロからでも学習できるこの本は名著と言っても過言ではありません。
こちらの本の「年金と確定拠出年金編」は知識ゼロの私にもわかりやすく内容が入ってきました。
ご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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